SkyDreamの日記

果たして空を飛べるだろうか?

「運慶」

特別展「運慶」を見に国立博物館に行ってきました。評判通り開始時間の9時半には平成館前に長蛇の列が・・。それでも比較的スムーズに入場出来ました。そこには運慶にまつわる“素晴らしい仏像たち”が集結していました。 約2時間程でしょうか、作品を見終わったとき、天才仏師・運慶とその時代の心と技に少し触れることが出来たような気がしました。

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<作品例>

館内は撮影禁止なので、主な作品の写真を転載しました。

国宝 大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)
運慶作 平安時代・安元2年(1176) 奈良・円成寺

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現存するもっとも早い運慶の作品。デビュー作なのに完成度が高いです。

 

国宝 八大童子立像のうち制多伽童子(せいたかどうじ)
運慶作 鎌倉時代・建久8年(1197)頃 和歌山・金剛峯寺

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玉眼には水晶が入れられ、その視線は鋭く強さや聡明さなどを巧みに表し、まるで生きているように見えます。


国宝 無著菩薩立像(部分) 運慶作 建暦2年(1212)頃 奈良・興福寺

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無著、世親は5世紀、北インドに実在した学僧で、法相(ほっそう)教学を体系化したことで知られます。慈悲に満ちたやさしそうな表情がすばらしい。

 

重要文化財 聖観音菩薩立像(しょうかんのんぼさつりゅうぞう)
運慶・湛慶作 鎌倉時代・正治3年(1201)頃 愛知・瀧山寺蔵

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建久10年(1199)に没した源頼朝の三回忌供養のため、頼朝の従兄弟にあたる僧・寛伝(かんでん)が造った像。鮮やかなその彩色は明治時代に修復されたものだそうです。

 

 今回の運慶展は、「興福寺中金堂再建記念特別展」の名の通り、中金堂再建を記念する展覧会です。奈良興福寺では平成22年に興福寺創建1300年を迎え、現在進められている中金堂再建は創建当初の復元を目指しており、平成30年(2018)に落慶を目指して計画が練られています。機会があれば実際に興福寺に行ってみたいです・・。
 

興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」

 東京国立博物館平成館 特別展示室  2017年9月26日(火) ~ 2017年11月26日(日)

日本で最も著名な仏師・運慶。卓越した造形力で生きているかのような現実感に富んだ仏像を生み出し、輝かしい彫刻の時代をリードしました。本展は、運慶とゆかりの深い興福寺をはじめ各地から名品を集めて、その生涯の事績を通覧します。さらに運慶の父・康慶、実子・湛慶、康弁ら親子3代の作品を揃え、運慶の作風の樹立から次代の継承までをたどります。(http://unkei2017.jp/)