父（故人）が残していた新訂尋常小学唱歌のテープがありました。今年のはじめ頃に、新調したテープデッキで聞いてみると、やさしい女性の歌声が響きます。子供の頃に帰ったような、懐かしい調べです。聞いたとたんに、このテープが大事に思えました。
ところが、テープの扱いを良く知らないせいもあって、ある時、テープがたるんだ状態で再生させてしまい、テープデッキのヘッドあたりに絡まってしまいした。その結果、テープを止める爪からテープが外れてしまいました。
さあ、大変です。大事な父の残したテープ、美しい調べ、もう聞けないと思うと、心が乱れました。ネットではCD版などが販売されているようですが、同じものなのかわかりません。しかも大変高価なようです。そこで、一大決心。自分でテープを修理しよう！と決めました。
まず最初に、テープの構造を知るために、正常に動作し、かつ不要なテープを選び、カバーをはずして中を観察しました。なるほど、こんな構造だったのか！と意外とシンプルな構造に驚きました。次に、故障したテープのカバーを外すと案の上、テープを止める爪が壊れていました。テープを止める爪は、規格品のようで、どのテープも同じ形状のようです。正常なテープの爪をはずして、つけかえた所、うまくテープが爪で止まるようになりました。
さて、再生です。はたして音が出るのか？テープはグジャグジャでしたので、音が出てもノイズだらけではないか？不安がよぎります。
テープを巻き戻した状態から再生開始。するとしばらくして、再びあのなつかしい歌声が広がりました。最初の曲からどんどん進めても問題ありません、テープはよみがえりました。本当に良かった！と思えた瞬間でした。
故障したテープ（新訂尋常小学唱歌6年）
朧月夜、我は海の子、故郷など昔小学校で習った曲以外にも、情感の漂う歌がたくさん入っています。
正常なテープの内部構造
カバーを開けてみると、意外とシンプルな構造をしています。右側の中央にテープを止める爪が見えます。
爪の部分拡大
爪は中央下の部分です。故障したテープは、この爪が壊れて、テープが外れていました。正常なテープの爪と交換してテープを挟み、固定しました。修理は簡単に終わりました。
