会社OB仲間の「遊行の会(ゆぎょうの会)」という名の小さなグループは、
四季折々野山のハイキング、温泉、飲み会等を楽しんでいます。
この「遊行の会」という名称は、メンバーの一人が、かつて箱根駅伝の往路
3区(復路8区)の途中にある「遊行寺」というお寺の近くで選手を応援した
ことから、彼の発案で会の名称に採用されました。
そこで今年の会の活動の初めとして、「遊行寺」にお参りしようということに
なり、雨が続く春の一日、わずかな晴れ間を見つけ有志メンバー4名でお寺に
出かけました。
遊行寺(ゆぎょうじ)参拝
旧東海道道 藤沢宿(藤沢市)にあります。とても立派なお寺でした。
参道を進むと大銀杏の木の向こうに本堂が見えてきます。
本尊 阿弥陀如来坐像
本尊を前にして、この会の安寧はもちろん、個人的な事、その他もろもろを祈願
しました。
現在の本尊は阿弥陀如来坐像で、高さ六尺一寸(184cm)、浅草日輪寺塔頭(たっちゅう)の宝珠院が浅草寺からゆずり受けたものだそうです。(http://www.jishu.or.jp/?page_id=1941)
宗祖 一遍上人の像
しばし境内に佇むと、一遍上人が鎌倉に入り、武士による弾圧を受けながらも
人々を前に辻説法をしている姿が浮かぶようです・・。
一遍上人を宗祖とする時宗の総本山は藤沢の遊行寺です。しかし、遊行寺は4代
上人呑海が1325年に建立したもので、一遍上人(1239-1289)とは時代的には直接
関係ありません。一遍上人が藤沢や湘南地方と直接関係するのは、鎌倉と片瀬です。
一遍の布教活動における「鎌倉入り」の意味
一遍は、布教のため全国を歩いていましたが、いまだ満足ゆくような布教成果
がえられず、当時の幕府がおかれていた鎌倉で転機をはかりたいと決心して臨み
ました。しかし、折悪しく執権北条時宗の警護に阻まれますが、そのときの一遍
の、布教のためには弾圧も死を恐れぬ態度に心を動かされた鎌倉の人々が、大勢
集まり仏法がますます広まったと言われます。
仏を信じようと信じまいと『南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)』の名号によって、
誰でも救われる。」という必ずしも「信」を問わない一遍上人の時宗の教えが、
受け入れやすかったのかもしれません。
(http://www.enopo.jp/fujisawa-mytown/15557-ippenn-no-kamakurairi.html)
浄土教と浄土宗:
「浄土教」と「浄土宗」とは別物ではなく、「浄土教」は「浄土宗」のほかにも
浄土真宗、時宗を含み、さらには天台宗や真言宗、禅宗などの中にある浄土信仰
をも含む広い概念。